STORY

第28話

ダイヤはダイヤでしか

「どちらが先に犯人を糾弾できるか、勝負しよう」。太宰が持ちかけた推理勝負を受け入れる、中也。「羊」の仲間たちから「ポートマフィアの犬に成り下がったのか」と罵られようとも「これは俺の問題だ」と、その期待の眼差しを振り切って突き進むのだった。やがて彼らは、黒幕の告発に至るが……。明かされる、蘭堂の正体。そして、中也が「アラハバキ」を追っていた真の理由とは――? 「先代ボス」の凶刃が、太宰に振り下ろされる!

脚本 : 榎戸洋司 絵コンテ : 五十嵐卓哉 演出 : 佐藤育郎 作画監督 : 菅野宏紀、服部聰志、徳岡紘平

第27話

荒神は今

「羊」の仲間を人質に取られ、太宰と行動を共にする中也。2人は「アラハバキ」による爆発の生存者に聞き込みを行おうとするが、ポートマフィアと敵対する「GSS」の襲撃に遭ってしまう。彼らの向かう先にして、森派に立つ構成員・蘭堂の屋敷をもまた爆破されたことから、すべてはポートマフィアを仲間割れさせるための対立組織による策謀かと思われた。しかし、蘭堂はこう証言し、その推測を覆す。すなわち「あれは、本当に〝荒神〟だった」と……。

脚本 : 榎戸洋司 絵コンテ : 五十嵐卓哉 演出 : 蓮井隆弘 作画監督 : 荻野美希・細川修平

第26話

太宰、中也、十五歳

ヨコハマ租界近くの擂鉢街に〝とある人物〟が現れたという噂を耳にしたポートマフィアのボス・森鴎外は、十五歳の少年・太宰治に真相究明を命じる。だが、調べを進める太宰に、敵対する組織の一つである「羊」のリーダー・中原中也が襲い掛かった。「お前が調べている『アラハバキ』について、話してもらおうか」と、聞き慣れぬ名を口にする中也。しかし2人は、突然の爆発に巻き込まれ……。そのとき太宰が見たのは――黒い爆炎を背に立つ「先代ボス」の姿だった。

脚本 : 榎戸洋司 絵コンテ : 五十嵐卓哉 演出 : 佐藤育郎 作画監督 : 徳岡紘平・服部聰志

INTRODUCTION

常人ならざる「異能」の力を持つ者たちを擁する
「武装探偵社」と「ポートマフィア」。
二つの組織がしのぎを削る、ヨコハマの〝現在〟。

それより溯ること、七年前――。

ポートマフィアのボス・森鴎外は、煩わしい噂を耳にしていた。
港湾近くの貧民街に、弔ったはずの先代ボスが姿を現したというのだ。
調査を命じられたのは、これが初仕事となる十五歳の太宰治。

太宰は、訪れた街で、ポートマフィアと敵対する
反勢力「羊」の長・中原中也と出会う。
神の獣が、地獄より蘇らせし怨恨の亡者。
憤怒の炎に秘められた、語られざる真実とは……?

のちに、名を対なし、裏社会に轟かせる若き原石たち。
無垢なる羊は、何故にしてその身を闇に染めたのか?

これは、「双黒」始まりの物語である。